40) セーフティカー

40.1
FIAのセーフティカーの運転は,サーキット走行の経験があり,全ての競技車両の判別が出来るFIAオブザーバが行う.ドライバーは常にレースコントロールと無線で繋がっているものとする.

40.2*
【フォーメーションラップ開始】の30分前からレース開始5分前のシグナルが灯るまで,セーフティカーはグリッドの先頭に着く.(下の40.16の場合を除き)セーフティカーは,ここからコースを1周回り,ピットレーンに入る.

40.3*
グランプリ責任者の【指示】があった場合,セーフティカーはレースを先導することが出来,競技者やオフィシャルが緊急の身体的危険に晒された場合にのみ使用され,レースを【一時中断】する必要がない場合には使用されない.

40.4*
セーフティカー導入の指示が出された際,【”セーフティカー導入”の合図はタイミングモニタに表示され,さらに】全ての【マーシャルの】配置位置で黄旗が振られ,”SC”【の案内板がこの間最後まで表示される】.

40.5
セーフティカーは,橙色灯を点灯させながらピットレーンから出発し,レースリーダの場所に関わらず,コースに合流する.

40.6*
【”セーフティカー導入”の合図が表示された時から,コース上の全ての競技車両がセーフティカーの後方で順位通りに整列し,タイミングモニタ上に”ピットレーン開放”の合図が表示されるまでの間,いかなる競技車両も給油目的でピットレーンに進入してはならない.後者の表示がタイミングモニタ上に出される以前に,ピットレーンに進入し,かつ競技車両が給油を受けた競技車両の全てのドライバーは,10秒ペナルティ(16.3bを参照)を受けなければならない.しかし,セーフティカーが導入された時に,ピットの入り口,又はピットレーンにいた競技車両についてはこの限りではない.】
【セーフティカーがピットレーン(40.11を参照)を使用する必要があると考えられる場合には,セーフティカーの後ろを走行する競技車両についてはペナルティを課さないが,”ピットレーン開放”の表示がタイミングモニタ上に出されるまで給油目的でそれぞれのガレージエリアに停車することは出来ない.ガレージエリアに停車して,かつ第2の表示がタイミングモニタ上に出される前に給油を受けた競技車両の全てのドライバーは,10秒のペナルティを受けなければならない.】

40.7*
【セーフティカー導入の間に】,必要以上に低速,不規則に,又は他のドライバーに危険を及ぼす可能性があると考えられる【全ての】競技車両は,スチュワードに報告される.これは,競技車両がコース,ピット入り口,又はピットレーンを走行中であろうと全ての場合に適用される.

40.8*
全ての競技車両は,セーフティカー後方で5車身以上離れてはならない.さらに,以下の例外を除いて,セーフティカーがピットに戻るまでの間,競技車両がスタートラインを通過するまで追い抜くことも出来ない.追い抜きは以下の場合に限る:
- セーフティカーから追い抜くように指示を受けた場合;
- 以下の40.16項を満たす場合;
- 他の競技車両または【コース上の】セーフティカーを,ピットに入ろうとしている競技車両が1度セーフティカーに追い抜かれた後に追い抜く場合;
- コース上の競技車両が,セーフティカーに2度追い抜かれる前に,ピットから出ようとしている競技車両を追い抜く場合.;
- セーフティカーがピットに戻ろうとしている時,コース上で競技車両がセーフティカ ーを追い抜く場合;
- 【セーフティカーがピットレーンを使用している間に(以下の40.11参照),それぞれのガレージエリアに停車しようとしている競技車両を追い抜く場合;】
- 明らかに問題を抱えて,低速走行をしている競技車両を追い抜く場合;

40.9
グランプリ責任者が追い抜きの指示を下した時,セーフティカーに乗車しているオブザーバは,緑色灯を用いて,セーフティカーとレースリーダ間の競技車両に対してセーフティカーを追い抜くように表示する.これらの競技車両はセーフティカー後方の列に到着するまで,減速した速度を維持し,かつ追い抜きをしてはならない.

40.10
少なくともレースリーダがセーフティカー後方に付き,残りの競技車両がレースリーダ後方に隊列を成すまで,セーフティカーはレースを先導する.

40.11*
【上記の40.6の条件の下で,】セーフティカーがレースを先導している【間】,競技車両はピットレーンに進入することが出来るが,ピットレーン出口の信号が緑色に点灯した時のみコースに合流することが出来る.これは,セーフティカーとそれに従う競技車両の隊列が,出口の線を通過,もしくは通過しようとしている場合を除いて,有効である.コースに合流しようとしている競技車両は,セーフティカー後方の競技車両の隊列に加わるまでに適切な速度に加速しなければならない.

ある条件下で,グランプリ責任者はセーフティカーにピットレーンの使用を要求することが出来る.この場合,さらにセーフティカーの橙色灯がまだ点灯しているならば,全ての競技車両は追い抜くことなくセーフティカーに追走しなくてはならない.【上記の40.6の条件の下,】ピットレーンに進入した競技車両は,それぞれのガレージエリアに停車することができる.

40.12*
【グランプリ責任者が安全であると判断を下し,かつ”周回遅れの競技車両のセーフティカー追い抜き可”とタイミングモニタ上に表示されたとき,セーフティカーが導入された時点でのラップリーダとセーフティカーの間にいる(かつ,またその位置にとどまっている)全ての競技車両は,レースの先頭周回を走行している競技車両及びセーフティカーを追い抜くこと.その後は,コース上を適切な速度で,追い抜きをせずに走行し,かつセーフティカー後方に着かなければならない.】

40.13*
セーフティカー内で,グランプリ責任者がセーフティカーの橙色灯を消すことを指示したとき,これは,その周回でセーフティカーがピットレーンに入るということをドライバーに示している.

ここで,セーフティカー後方の1代目の競技車両は,ペースをコントロール出来,必要であるなら,セーフティカー後方で5車身以上の距離を取ることが出来る.セーフティカーがピットレーン入り口に差し掛かっているとき,黄旗とSCの表示は回収され,そしてグリーンフラッグが振られ,スタートラインではグリーンシグナルが点る.以上のことは,【隊列の最後尾の競技車両がスタートラインを通過するまで表示される.】

40.14
セーフティカーが先導している間に消化された周回数はレースの周回数としてカウントする.

40.15
セーフティカーが先導している間にレースが終了する場合,セーフティカーは最終周にピットレーンに入り,そして競技車両はそのまま追い抜きをせずにチェッカーフラッグを受ける.

40.16
例外的な状況において,レースはセーフティカー先導の下でスタートする.この場合,レース開始1分前のシグナルが点る前,この間セーフティカーの橙色灯は点灯している.これは,ドライバーにセーフティカー先導の下でレースが始まることを示している.グリーンシグナルが点灯すると,セーフティカーはグリッドを離れ,全ての競技車両は5車身以上離れずにグリッド順のままセーフティカーに追走する.このとき,フォーメーションラップはなく,グリーンシグナルが点灯した時点でレースがスタートする.

1週目に限り,競技車両のグリッド出発が遅れたとき,さらに後方の競技車両が,スタートが遅れている競技車両を抜かざるを得ないとき,追い抜くことが出来る.この場合,ドライバーはスタート時の順番に戻るために追い抜きが出来る.

自車より後方の競技車両がスタートラインを通過した後も,スタート出来ずにグリッドからの出発が遅れた全てのドライバーは,他の走行している競技車両を追い抜くことは出来ない.さらに,セーフティカー後方の隊列の最後尾に着かなければならない.2台以上の競技車両がそのような状態に陥った場合,グリッドを出発した順に隊列の最後尾に着かなければならない.

1週目にスチュワードの見解により不必要な追い抜きをしたドライバーには,16.3a)もしくは16.3b)のペナルティが課される.

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